1924年/アメリカ/監督:ラウール・ウォルシュ/出演:ダグラス・フェアバンクス、ジョランヌ・ジョンストン、スニッツ・エドワーズ、アンナ・メイ・ウォン、ブランドン・ハースト、上山草人、南部邦彦、ノーブル・ジョンソン、マチルド・コモン
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

アカデミー賞の選考などをする団体「映画芸術科学アカデミー」の初代会長のひとりダグラス・フェアバンクスの代表作。
サイレント映画にしては珍しくバストショットやアップショットが多用されていることから(それもダグラス・フェアバンクスだけ)、「フェアバンクスを大写しにしとけば観客喜ぶやろ」と言う製作側の狙いと当時の彼の人気っぷりがうかがえます。
イスラム世界の説話アラビアンナイトを基にした大作、【バグダッドの盗賊(1924)】です。
映画【バグダッドの盗賊(1924)】のあらすじザックリ
バグダッドで暮らす賢い盗賊アーマッド
主人公はバグダッドの町の往来で昼寝をしながら悠々自適に生きている賢く身の軽い盗賊アーマッド(ダグラス・フェアバンクス)。
「欲しいものは何としてでも手に入れる!」が信条のアーマッドは、アラーの神を信じることもなく、スリや強盗を働く日々を送っています。

ついにある晩、アーマッドはバグダッドの王カリフ(ブランドン・ハースト)の宮殿にまで侵入。さぞかしすごい宝を盗むのだろうと思いきや、盗って来たのは王女(ジュランヌ・ジョンストン)の上履きだけ。
なんと彼は眠っていた王女を見て、その美しさに心を奪われてしまったのです。
その瞬間彼を構築するあらゆるものが変化しました。
この時のアーマッドを本編の字幕を借りて表現するなら、彼は「純白にされて」しまったのです。
いいでしょこれ。
真っ黒だった稀代の盗賊がですよ、純白 にされてしまったんです。
なんかいいよね。
洗いたての洗濯物みたいで。
それは漂白か。

求婚者に稀有な宝物を要求するかぐや姫的王女
ところで、そろそろ王女も生涯の伴侶を決めるお年頃。誕生日にはインドとペルシャとモンゴルから求婚者がやってきます。
見た目は高貴で美しい王女と言えども城門をくぐってやってくる王子達への品評はそこら辺にいるギャルと同じ。


何あれ!
めっちゃ脂ぎってる!
ベタベタやん!
何あれ何あれ!


デッカイ脂肪の塊やん!
家でラードばっかり食ってんちゃうんか!
気持ち悪っ!


怖!
もーこわいこわいこわいこわいこわい!
何なんアイツ、めっちゃ怖い!






この後アーマッドは王女に嘘をついていることに耐えられず自ら正体を明かします。
そして王女が出した「7ヶ月後に最も稀有な宝物を持って戻った人と結婚する」と言う条件のため、自分の力で冒険の旅に出発するのでした。
海中にタコがいて、ペガサスと絨毯は空を飛ぶ
インドの王子が手に入れたのは見たいものが見られる水晶玉、モンゴルの王子が手に入れたのは死者をも甦らせる黄金のりんご。この辺はまあまあどんな感じか想像つきますが、ペルシャの王子が手に入れたのは魔法の絨毯。出ました。まあね、アラビアンナイトが基になってるくらいですから。
魔法の絨毯が出て来た瞬間ちょっと嫌な予感がしてしまったんですよね。
当時の大作映画と言えども、さすがに「空飛ぶ絨毯」となると、お遊戯会レベルの吊り糸丸出しのショボい映像を観せられて萎えてしまうんじゃないかって。
とんでもなかったです。
絨毯とペガサスはちゃんと空飛んでるし、海中の魔物(?)と戦ってる時のアーマッドはちゃんと海中にいるみたい。

私は特に海中の映像に面食らいました。どうやって撮ってんのかなあ~。
映画【バグダッドの盗賊(1924)】の感想一言
やっぱりサイレント期の大スター、ダグラス・フェアバンクスの色気は半端ないです。
ほぼ全幕上半身裸だしね。
出したがりか?
今で言うとちょっとアントニオ・バンデラス感があるような気がします。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。