2006年/アメリカ/監督:ジョン・ラセター、ジョン・ランフト/声の出演:オーウェン・ウィルソン、ラリー・ザ・ケーブル・ガイ、ボニー・ハント、ポール・ニューマン、ボニー・シャルーブ
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
うわ斬新!
ありそうでなかった「登場する“生物”が全部 車」の物語。
無機物が主人公のお話として代表的なものに「きかんしゃトーマス」がありますよね。
でもあれは飽くまで「機関車がしゃべる」だけであって、トップハム・ハット卿はじめトーマス達機関車を取り巻く「人間」もちゃんと存在します。
車がしゃべるという点ではアラフォーの私なんかは1980年代に日本でも放送されていたアメリカのTVドラマ「ナイトライダー」しか出てきませんでしたが、こちらも「自動車が人工知能によって人間と意思疎通を図れる」という設定なだけで、基本的にはやっぱりマイケル(人間)の相棒キット(車)は無機物な訳です。
【カーズ】は違います。
作品内に登場する命を持つものすべてが「車」の姿に擬人化されているのです。
「車」というか、正確には「乗り物」ですかね。
ヘリコプターも意思を持っていますし、フォークリフトなんて意思を持ってる上にフォークの部分を人間の手のように器用に使います。続編の【カーズ2】ではジェット機や汽車や船も擬人化されてます。
2011年/アメリカ/監督:ジョン・ラセター、ブラッド・ルイス/声の出演:オーウェン・ウィルソン、ラリー・ザ・ケーブルガイ、マイケル・ケイン、エミリー・モーティマー、ジョン・タトゥーロ注※このサイトは映画のネタバレしようがし[…]
でも無機物すべてが意思を持っているのかというとそうではなく、ビルとか電化製品なんかはそのままなんで、現実世界で人間が「乗り物」として利用するものが「生命体」として擬人化されていると見なして間違いなさそうです。
…てことは…
【カーズ】の世界では自転車とかも意思持ってんのかな…。
映画【カーズ】のあらすじザックリ
虫も牛も車?!意思持つトレーラーの荷台に意思持つ車?!
僕は速い。
誰よりも速い。
僕は“ライトニング”、そう、稲妻…!
意識を最高潮まで高めてピストンカップに挑む新人レーサー、ライトニング・マックィーン。
意思を持つ車が運転手もいないのにサーキットを走る場面はまだそれほど違和感は感じません。
そりゃそうだ。
車が走ってるだけだもん。至って普通。
しかしレース会場を見渡してみると、
観衆は全部車。売り子も車。解説者も車。ピットスタッフも車。押し寄せるマスコミのリポーターもカメラマンも全部車。牛は「モーモー」と鳴くトラクター。虫は羽が生えた小さな車。
そもそもその容姿からして異様。
目は「車の擬人化」にありがちなヘッドライトで表現するのかと思いきや、【カーズ】の世界では大胆にもフロントガラスに目玉と(なぜか)まぶたがあります。
フロントグリルが大きく裂けて口となり、なんと歯もベロもあります。
夜になれば眠くなり、お腹が空いたら食事。
ガソリンタンクに燃料を入れるのに時折口からもジュース的な「何か(オイル?)」を補給。
結婚している車もいるが、子供や赤ちゃんは一切見当たらず。大体どうやって繁殖するのかは謎。夫婦で文字通り「製造」?手はつなげないけどキスはするみたい。でもそれって軽い接触事故。
こんな世界観分かるか。
一生理解できひん。
映画【カーズ】の主人公は天才レーサー“ライトニング・マックィーン”
類稀なレースの才能ゆえにすっかり天狗と化してるマックィーン。
ピットクルーのアドバイスにも耳を貸さず、常にスタンドプレーなのでスタッフの入れ替わりが激しくチームワークは常にガタガタ。錆びた車を見下しスポンサーにも横柄な態度を取っています。
…ほうほう?(ずい)
次のレース会場へ向かう途中トレーラーのマックの荷台から落ちてしまったマックィーンは、寂れた田舎町ラジエーター・スプリングスに迷い込み、いくつかのハプニングによって町のメイン道路をぐちゃぐちゃにしてしまいます。
町の裁判にかけられたマックィーンは弁護士サリーの提案で、道路を元通り直すまで町に拘束されることに。
…ほーなるほど?(ずいずい)
普通に結構ええ話
ちょいマヌケてる天然ボケのレッカー車メーターや、優しくマイペースでのんびりしている町の人達と触れ合ううちに、自分に欠けているものを見つけていくマックィーン。
サリーとドライブに出かけた時にはラジエーター・スプリングスが賑わっていた昔の話を聞いて感傷に浸ります。この時の思い出は後に大事なレース中に思い出してしまうほどマックィーンには印象的なものだったようです。
うんうん、ほんでほんで?(ずずずい!)
マックィーンは町の判事や医者を請け負い何でもこなす老人ドック・ハドソンが、実は過去にピストンカップを3連覇した伝説のレーシングカー、ハドソン・ホーネットであることに気付きます。
ドックはレース中の大クラッシュ事故により休養を余儀なくされ、傷が治り復帰しようとした時には世間はドックに見向きもせず他のルーキー達に夢中…あっけなく引退に追い込まれたと言います。
レース界で過去の人となったドックの心には大きな傷があったのです。
はっ!
「過去の人」って書いてた!
気が付いたら「人」って!
あかん幻?!
ドックがポール・ニューマン(声の出演)に見えてきた!
あんなけ世界観理解できへんって力説しとったのに、めっさハマッとる!!
なんやこの映画!
グイドを筆頭に、しびれる王座決定戦
3台のレーシングカーによるピストンカップ王座決定戦を観る頃にはもうフロントガラスに眼球が2つチョロチョロしてる違和感なんてどうでも良くなってるでしょう。
ただライトニング・マックィーンの走りにしびれます。
蝶のように舞い、蜂のように刺す!
??
レーシングカーが?
ええねんそこはもう!
舞ってんねん刺してんねん!カシアス・クレイやねん!
高慢な態度ゆえに頼れるスタッフもおらず孤独に戦うマックィーンのため、はるばるピットクルーとして応援に駆けつけたドック率いるラジエーター・スプリングスの面々の心強さったらないです。
プロのピットクルー顔負けのグイドの電光石火のタイヤ交換をご覧ください。
グイド~!!!
かっこいい~!!!かわいい~!!
※ちなみにカーズトミカのグイドはアクションコースシリーズを全然走れません!100%横転します!かわいいだけですのでご購入の際はご注意ください(←買った)。
映画【カーズ】の感想一言
観る前はあんなけ理解でけへんと豪語していたのに、なんと私ラストでちょっとうるっときました。
子供が気に入ってしまってよく観せられるんですが、毎回。
何回観てもうるっときます。
なんやええ話やんけ。ってお話でした。騙されたと思って観てみましょう。
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