1968年/アメリカ/監督:スタンリー・キューブリック/出演:キア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルベスター、ダグラス・レイン/第41回アカデミー特殊効果賞受賞
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
テー…テー…テー…
テテー!
テー…テー…テー…
テテー!
のテーマ曲で有名な(活字にするの難しい)壮大過ぎて未来過ぎて超絶過ぎて理解に苦しむSF映画の最高峰、【2001年宇宙の旅】です。
無限に広がる宇宙を背景に、400万年前の類人猿からスターチャイルドが地球をみつめるラストまでの人類の進化における刹那を描きます。
意味不明な映画【2001年宇宙の旅】のあらすじザックリ
映画【2001年宇宙の旅】の評価について
小説を読まなければ意味が分からない映画ってどないやねんって思いますよね。
本作はそんな、あらすじを頭に入れずにいきなり観ても内容がよく分からない映画の代表作です。
大体物語の核となる黒い石板「モノリス」っていう呼称すら字幕には出てこないんですよ確か。英語では言ってるのかも知れないけど、いやいや、分かんねえ分かんねえ。
でもこのように難解であるのはスタンリー・キューブリック監督の狙い通りであって、あの人ったら映画作って公開して、あとはストーリーにしろラストにしろ「どうぞお好きなように捉えてちょーだい」と視聴者に丸投げ。
さすがキューブリック。
公開は1968年です。
ジョン・F・ケネディが暗殺された年。
映画で言えば【ローズマリーの赤ちゃん】や【猿の惑星】(元祖。チャールトン・ヘストン版)も同年公開されています。
これだけの3強が揃っていたにも関わらず、この年のアカデミー最優秀作品賞を獲ったのは【オリバー!】。
ほんとにアカデミー賞って「SF嫌い」の「ミュージカル推し」が酷いですよね。憤慨。
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謎の黒板「モノリス」の正体解明に乗り出す人類
月のクレーターで見つかった謎の石板「モノリス」。学者達が調査に乗り出したさなか、モノリスは木星に向って何やら信号を発信。
その18ヶ月後、宇宙船ディスカバリー号は船長デビッド・ボーマン(キア・デュリア)と乗組員フランク・プール(ゲイリー・ロックウッド)、さらに冷凍保存された乗組員3人と人工知能HAL9000と共に、目的も明らかでない木星探査の旅に出ます。
突拍子もなくない宇宙の描写がすごい
【2001年宇宙の旅】を観ていつも思い出すのは、私が最も愛する漫画家手塚治虫の「ブラック・ジャック」と「火の鳥」。
「暴走する人工知能」という点では「ブラック・ジャック」に「U-18は知っていた」というお話がありますし、輪廻転生を思わせる終盤のスターゲイトの描写は「火の鳥(未来編)」を彷彿させますし。
これらの作品に共通するのは「何十年も未来の、しかも未開の宇宙について描いているのにあながち突拍子もない描写ではない」ってところ。
まあ【2001年宇宙の旅】については著名なSF作家のアーサー・C・クラークが脚本や監修として参加しているのでかなり現実味があるわけですけど、手塚治虫ってそんなSFの大家とか無縁でしょうにね。
未来から来たんかなあの人。
まあ手塚治虫は置いといて、SF作家に裏打ちされた【2001年宇宙の旅】における宇宙の描写はさすがの一言に尽きます。映像のチャチさで言えば【2001年宇宙の旅】の9年後に公開された、同じくSF映画の金字塔として名を馳せる【スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望】の方がよっぽど酷い。
あっちにはチューバッカを始めやたらにおかしな宇宙人がたくさん出てくるし、宇宙での戦闘シーンなんかも多々あるので仕方ないのかも知れませんが、映像や特殊効果の精度の高さは段違いです。
人間が宇宙船の中を360度ランニングしたり宇宙空間に投げ出され浮遊したりする場面に一切粗雑さは感じられません。
「どうやって撮ったんやろう…」と撮影現場の裏側を知りたい反面、「これはホントに宇宙で撮影された映画だ」と騙され続けていたいような気持ちも強くあります。
今も本当にデビッド船長が遠い宇宙から地球を眺めているような。
映画【2001年宇宙の旅】の感想一言
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。