【グラディエーター】映画レビュー:復讐にも気高くあった剣闘士

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20秒で読める概要とあらすじ

2000年/アメリカ/監督:リドリー・スコット/出演:ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、コニー・ニールセン、リチャード・ハリス、オリヴァー・リード、ジャイモン・フンスー/第73回アカデミー賞作品・主演男優・衣裳デザイン・録音・視覚効果賞受賞

数々の戦闘で勝利を収めてきたローマ帝国将軍マキシマスは最強の戦士であると同時に、皇帝アウレリウスから帝位を譲られるほどの信頼を得ていた。自分が後継者でないことに絶望した皇太子コモドゥスは皇帝を暗殺し、マキシマスとその家族を処刑するように命じる。

※このブログはスタンダードにネタバレしてます!未視聴の方はご注意ください!

ローマ帝国軍将軍マキシマス

©Gladiator/グラディエーターより引用

惜しいですよね~。

制作に数々の有名な映画音楽を手掛けてきた作曲家ハンス・ジマーが関わっているというのに、バトルシーンの音楽がええ感じに「しっとり」している!!

口ずさみながらグラディエーターごっこがやりにくい!!

ヒーローアクションというよりは歴史映画かヒューマンドラマに寄ってる感があるので仕方ないのかも知れませんけど、聴けば自然に剣と盾を手に取り闘い始めてしまうようなテーマ曲欲しかったなあ~。

【スピード】とか最高でしたよね~。「テンテンテテンテンテ!」ってテーマ曲歌いながら拳銃持ってるふりして遊んだもんです。伝わらんか?

主人公マキシマスの妻子が殺される場面ばかりが衝撃過ぎて再視聴するのを尻込みしていましたが、改めて観てみるとやっぱり名作でした。

面白い。

【グラディエーター】です。

元ローマ帝国軍将軍の復讐劇

近代映画の中で「復讐劇」として最も有名な作品のうちのひとつでしょう。観てない人でもどんな話かくらいは知ってるのでは。いつも以上にあらすじはかっとばそう。

コロッセウムで観戦するルシッラとコモドゥス

©Gladiator/グラディエーターより引用

賢王と名高いローマ帝国皇帝アウレリウス(リチャード・ハリス)には男に生まれれば賢帝となっていたであろう娘ルシッラ(コニー・ニールセン)と、野心ばっかりで能無しのバカ息子コモドゥス(ホアキン・フェニックス)がいました。

しかしアウレリウスが実の息子よりも可愛がり信頼していたのは、庶民の出身ながらその戦闘能力の高さと類稀な部下の統率力から将軍にまでのぼりつめたマキシマス(ラッセル・クロウ)。

無能で性格に難ありといえどもアウレリウスが退いた後は当然自分が帝位を継ぐものと思っていたコモドゥスは、アウレリウスからマキシマスに帝位を譲ると告げられ逆上し、なんと父王を殺害してしまいます。

賢王アウレリウスに愛されなかった実の息子

「バカ息子」って書きましたけど、父アウレリウスに涙目で「どうして僕じゃダメなんですか」と訊くコモドゥスはただ抱きしめて欲しいだけの幼い子供のようで切なくなります。

マキシマスにやきもち妬くコモドゥス

©Gladiator/グラディエーターより引用

こう問われたアウレリウスが「やかましいバカ息子!」でも「お前みたいなもんに皇帝なんぞ務まるか!」でもなく、涙ながらに発した次のセリフがまたいい。

アウレリウス
子が至らへんのは

親が至らへんからや

さすが賢王。言うことちゃうわ。

心に刻みこみたい親としての名セリフナンバー1。1でもないかな。なんか分からんけど。

…なんでこんなバカ息子ができたんやろ。

新皇帝に歯向かった将軍一家は処刑

アウレリウスの死に疑問を持ったマキシマスは、新皇帝コモドゥスへの反逆罪で処刑されそうになったところを辛くも逃れ、超特急で妻と息子が待つ家へと馬を走らせます。

馬を駆けるマキシマス

©Gladiator/グラディエーターより引用

しかし懐かしい家で待っていたのは 首を吊られた無残な妻子の姿…。

ここです。

この場面のせいで私は再視聴を15~6年ばかり拒んでいました。無残で。怖くて。

私だったらその場で死んでる。

いや強靭な精神力を備えているであろうマキシマスとて同じでしょう。最後の力を振り絞って墓を掘り、二人を埋葬したあと意識を失います。

この時マキシマスは紛れもなく(日本で言うたら)三途の川を渡らんとしています。ラストで本当にマキシマスが死んでしまう時と描写が一緒。

しかしこの時はいざ天国の扉を叩かん、という時に「死ぬな」と呼び止められマキシマスはハッと目を覚まします。何度も意識が薄れゆくこの時に、「死ぬな、生きろ」と励まし続けてくれたのは、後に同じ剣闘士となり固い絆で結ばれる黒人奴隷のジュバ(ジャイモン・フンスー)でした。

元ローマ帝国軍将軍が奴隷・剣闘士に身を落とす

妻子の墓前で野垂れ死に寸前のマキシマスを拾って荷車に乗っけたのは通りかかった奴隷商人

マキシマスやジュバやその他かき集められた奴隷たちは、奴隷を買って(飼って?)見世物にして儲けるプロキシモ(オリヴァー・リード)に売られ剣と盾を手に群衆の前で殺し合いをさせられます。

「剣闘士(グラディエーター)・マキシマス」はこうして誕生しました。

剣闘士となったマキシマス

©Gladiator/グラディエーターより引用

最も心拍数が上がるのは意外にも

まあ【グラディエーター】の見所はこのマキシマスが剣闘士になってからのコロッセウムでの戦闘なんでしょうけど、私が意外にも最も手に汗握ったのは全然闘ってない場面でした。

その瞬間は群衆の心を掴む為コロッセウムで連日剣闘大会を開催するコモドゥスが、最強の剣闘士として高い人気を誇るようになったマキシマスを挑発してくる時にやってきます。

マキシマスを挑発するコモドゥス

©Gladiator/グラディエーターより引用

コモドゥス
お前の息子、

殺される時女の子みたいにみっともなく泣いたらしいぞ?

コモドゥス
あ~あと、嫁はん?

娼婦みたいに声あげてあえいでたんやって

何人もの役人に凌辱される時さあ…

朱縫shuhou
ゴルァ~!!

刺し違えても殺ったらあ~!!!

朱縫shuhou
いやあかん!

マキシマスあかん!

こんな闘技場の真ん中でキレたら思うツボや!

耐えて!耐えて!!!

この場面。

ほんの数秒やのに下手な戦闘シーンより手汗ビッチョリ

きっと私の祈りが通じたんでしょう、マキシマスは胸の内にゴウゴウとたぎる復讐心とは裏腹に涼しい顔してコモドゥスに諭します。

威を誇る日も、じきに終わりです。

©Gladiator/グラディエーターより引用

マキシマス
威を誇る日も

じきに終わりです

朱縫shuhou
よっしゃ耐えた!!

さらにこの愚劣な挑発に耐えられた要因のひとつとして、この少し前に、理性を失い復讐の鬼と化したマキシマスに対してルシッラが放った「私の知るあの崇高な男は今どこに?」というセリフが利いてるんじゃね?って思ってます。

【グラディエーター】の中で最も手に汗握る場面にして「マキシマス」の精神力の高さ、「ラッセル・クロウ」の演技力の高さが窺える名場面です。

私やったらこんな挑発、逆上して殴りかかって衛兵に殺されて終わりやわ。

ブラボーマキシマス。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

【グラディエーター】を観たくなったら

 

朱縫shuhou
【グラディエーター】はアカデミー賞作品賞を獲得しています。

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