【ドラキュラ(1979)】フランク・ランジェラ

映画【ドラキュラ(1979)】あらすじと観た感想。舞台劇を映像化

【ドラキュラ(1979)】フランク・ランジェラ

1979年/イギリス、アメリカ/監督:ジョン・バダム/出演:フランク・ランジェラ、ローレンス・オリヴィエ、ドナルド・プレザンス、ケイト・ネリガン、トレヴァー・イヴ、ジャン・フランシス、トニー・ヘイガース

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

【ドラキュラ(1979)】フランク・ランジェラ
©Dracula/ドラキュラより引用

タイトルに「ドラキュラ」とありますが、ブラム・ストーカーの怪奇小説「吸血鬼ドラキュラ」を題材にした“舞台劇”“映像化する”という二段構えになっているため、純粋に小説を原作とする他の映画とは少々 おもむきが違った仕上がりになっています。

主演にフランク・ランジェラローレンス・オリヴィエという舞台出身の名優を起用する徹底ぶり。

「吸血鬼」と言えば(近年特に)どことなくミーハーな感じがしますけど、この2人が出ているとなぜか格調高くなる不思議。

【ドラキュラ(1979)】です。

 

 

 

映画【ドラキュラ(1979)】のあらすじザックリ

深夜に海沿いを歩いていたミーナは、船の難破地点の近くに倒れている1人の男を発見するが、実はその男は吸血鬼ドラキュラ伯爵であった。彼に魅入られたミーナは血を吸われて死んでしまう。娘の訃報を聞いて駆け付けた父親のヴァン・ヘルシング教授はすぐさま調査を開始する。

 

 

始まりも決戦も船!のオリジナルストーリー

激しい嵐が吹き荒れた夜、とある海辺の町の海岸に一隻の船が難破します。

海岸を見下ろせる高台に建つセワード精神病院に静養のため訪れていたミーナ・ヴァン・ヘルシング(ジャン・フランシス)は、何かに導かれるように深夜の海岸をさまよい、倒れている1人の男性を発見します。

この男こそ吸血鬼ドラキュラ伯爵(フランク・ランジェラ)(なぜかどんどん毛量が増えていく)

【ドラキュラ(1979)】フランク・ランジェラ
©Dracula/ドラキュラより引用
助手

え?

しょっぱなから船でやってくるの?

そうなんです。

舞台劇を映像化している【ドラキュラ(1979)】は原作小説とはかなり筋書きが違っています。

本来ドラキュラ伯爵がルーマニアから船に乗ってミーナのいるロンドンへやって来るのはもう少しあとのこと。舞台装置のセッティングの関係なのでしょうか、そもそもトランシルヴァニアにあるとされる伯爵の根城「ドラキュラ城」も出てこないし、「船の難破」に始まり決戦の舞台も「船上」という、なんとなく「海」に所縁 ゆかりの深い作品となっています。

 

入れ替わった親友、勇気あるジョナサン、しっくりくるヴァン・ヘルシング教授

登場人物の役どころも大幅に変更されていますから、小説「吸血鬼ドラキュラ」の映像化作品として【ドラキュラ(1979)】を最初に観た人は本編を知った時にビックリするかも知れません。

【ドラキュラ(1979)】
©Dracula/ドラキュラより引用

まずはドラキュラ伯爵の毒牙にかかる親友同士の2人の女性、ルーシー(ケイト・ネリガン)とミーナの役柄が入れ替わっています。本当は夢遊病を患うルーシーが先に血を吸われて、ミーナが最後まで生き残るんですけど、それが真逆になっている。

でも実はこれは珍しいことではありません。ルーシーとミーナの役柄が入れ替わってる作品は他にもあるんです。

朱縫shuhou
(なんでここ時々変わるんやろ?)

こんなのは全然序の口。

ミーナがドラキュラ伯爵を破滅に導く唯一の人間ヴァン・ヘルシング教授(ローレンス・オリヴィエ)の娘になっていることも、原作小説や他の映画ではまあまあヘタレな役回りであるジョナサン・ハーカートレヴァー・イヴが頼りがいのあるタフガイになっていることも、まだまだ許容範囲。

 

「吸血鬼ドラキュラ」を根底から くつがえすと言っても過言ではない改変がこれ。

【ドラキュラ(1979)】フランク・ランジェラとローレンス・オリヴィエ
©Dracula/ドラキュラより引用

ヴァン・ヘルシング教授が死ぬ。

助手
マジでえーっ!

ええ、これにはホントに、結構ビックリしました。

私が知る限りの映像化作品で【ドラキュラ(1979)】だけです、ドラキュラ伯爵の宿敵であるヴァン・ヘルシング教授が死んでしまうのは。

代わりにドラキュラ伯爵の最期を見届けるのはヘタレのはずのジョナサン・ハーカー。

【ドラキュラ(1979)】
©Dracula/ドラキュラより引用

 

でもねえ、ヴァン・ヘルシング教授が死んでしまったのはショックではあるんですけど、これはこれで意外としっくり収まってるんですよね。

もともと【ドラキュラ(1979)】のヴァン・ヘルシング教授は「娘」であるミーナを亡くしているため、登場した時からすでに“無敵度”は低いんです。誰だってそうですよね、身内が絡むと必要以上に強くも弱くもなるじゃないですか。彼は「娘の仇をとってやる!」という競走馬で言えば“入れ込み過ぎ”の状態で、かつ「刺し違えて死んでもいい!」くらいの決死の覚悟でドラキュラ伯爵に挑んでいるワケですよ。

【ドラキュラ(1979)】ローレンス・オリヴィエ
©Dracula/ドラキュラより引用

片や本来のヴァン・ヘルシング教授は、元教え子に助けを請われてやって来ただけの、言わば“部外者”ですから、その分吸血鬼にまつわるすべての出来事を客観的に捉えて(見ようによっては“冷酷に”)対処できているんです。

それらを鑑みることで、下手をすれば原作ファンからブーイングが起こっていたかも知れない「ヴァン・ヘルシング教授の死」という大胆な改変もすんなりと受け入れることができるはず。

 

 

映画【ドラキュラ(1979)】の感想一言

朱縫shuhou

ヴァン・ヘルシング教授の死に拒絶反応が出ないもう一つの要因は、月並みですけどローレンス・オリヴィエの演技力にあると思います。

最愛の娘を亡くし、その心臓を取り出さなければならなかった悲劇の父親の心情がありありと見て取れる。悲壮すぎる余り「死んでくれて(ミーナのそばにいってくれて)よかった」って気にさえなってくる。

 

“シェイクスピア俳優”ローレンス・オリヴィエと、トニー賞をはじめ数々の賞を受賞している舞台俳優フランク・ランジェラの演技対決も見ものです。

【ドラキュラ(1979)】フランク・ランジェラとローレンス・オリヴィエ
©Dracula/ドラキュラより引用

 

 

 

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