1924年/アメリカ/監督:バスター・キートン/出演:バスター・キートン、キャスリン・マクガイア、ジョー・キートン、アーウィン・コネリー、ワード・クレーン
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

チャールズ・チャップリン、ハロルド・ロイドらと並んで「世界三大喜劇王」と称されるバスター・キートンの長編サイレント映画。
“長編”と言っても当時の概念ですから、上映時間自体はほんの45分です。現代では“短編”と言っても良いくらいですね。
この短い上映時間の中にギュギュっと凝縮されているバスター・キートンならではの“乾いた笑い”のエッセンスは、何度観ても飽きるものではありません。
【キートンの探偵学入門】、或いは【忍術キートン】です。
映画【キートンの探偵学入門】のあらすじザックリ
探偵になりたい映写技師、キートン
映画館で雑用兼映写技師として働きつつ探偵を目指す青年バスター(バスター・キートン)が、仕事中居眠りした拍子に上映中の映画へ迷い込んでしまうと言う斬新なストーリー。

どうやってスクリーンに迷い込むのかと言うと、居眠りしているバスターから半透明の幽体らしき意志だけが離脱してスクリーンに飛び込んじゃいます。
ちなみにバスター・キートンが撮影中の事故で首の骨を折っていたのにもかかわらず気付くことなく撮影を続けていたのはこの映画です。確かに電車の屋根に立つバスターに給水塔からの放水が直撃する場面があります。

まあ彼の場合はこれ以外にも死んでもおかしくないようなスタントを数々こなしているので、むしろ「キートンでも首の骨折るんや…」と言う斜め上の観点から驚かれたことでしょう。
尾行も下手、観察も下手
映画(夢)の中のバスターは世界で二番目に有名な探偵「シャーロックJr.」で、盗まれた真珠の謎を解明し盗難事件を華麗に解決してみせます。
でも現実のバスターはもうダメダメ。
仕事の合間に「探偵学入門」の本を熱心に読んだりしているものの、入門書に「容疑者を尾行しろ」と書かれていようものならこの有様。

近っ!
近い!
尾行してんのすぐバレる!
探偵に欠かせない「気付かれないように様子を探る」なんて芸当も彼には出来ない。
ロマンティックな映画のラストシーンを参考にして恋人にアプローチしようとする時もこの有様。

映画ガン見。
見過ぎ!
真似してんのすぐバレる!
映画【キートンの探偵学入門】の感想一言

バスター・キートンの映画にしては珍しく、アクロバティックな場面より日常的な彼の動きの方が面白いんです。
映画館の前を掃除している時に拾ったドル紙幣をチョロまかそうとして繰り広げられる攻防とか、図らずもことごとく巧みにかわされる爆弾や斧の罠とか。
恋人の父親役として出演しているバスター・キートンの実父(ジョー・キートン)にもちょっとだけご注目ください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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