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【スティング】映画レビュー:命と金を賭けた空前絶後のドッキリ

その他(ドラマ)
 20秒で読める概要とあらすじ

1973年/アメリカ/監督:ジョージ・ロイ・ヒル/出演:ロバート・レッドフォード、ポール・ニューマン、ロバート・ショウ、チャールズ・ダーニング/第41回アカデミー賞作品・監督・脚本・編曲歌曲・衣裳デザイン・美術・編集賞受賞

1936年のシカゴを舞台に詐欺で日銭を稼ぐ1人の若者が、親同然の師匠を殺害したギャングに復讐するために伝説的な賭博師と協力し、得意のイカサマで相手組織を徐々に追い詰めていく様を軽快に描いたコメディ映画。信用詐欺(コン・ゲーム Confidence trick)を扱った代表的な映画である。
(出典:Wikipedia)

※このブログはネタバレしようがしまいが気にせずただ映画について書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

大金手に入れてテンション上がってるフッカー

©The Sting/スティングより引用

ネタバレしてます!

未視聴の人は絶対に読まないでください!!

「初見」は一回しかないのです!!

 

もう最後には騙されてた自分がアホなんちゃうかと恥ずかしくて笑うしかないくらい騙しまくられるドッキリ映画。何もかもが完璧。

ポール・ニューマンロバート・レッドフォードの悪戯っ子のようなワルい笑顔と巧みな脚本に中毒性があるのでオチが分かっていても何度も観てしまいます。

 

登場人物のほとんどが嘘をついていらっしゃるがゆえにネタバレせずにレビューを書くなど不可能に等しい。

「いいねん別に。オチ分かっても」とか言って読んじゃうとか、やめてやめて!

絶対後悔します。

私にしてみりゃ【ユージュアル・サスペクツ】同様、観た記憶を消してもういっぺん「初めて」観たい映画なんですから。今から「初めて観られる」人がホント羨ましい。

 

そんな訳でこっから下は【スティング】を観てから読んでくださあ~い。

 

【スティング】は読み物の小段落みたいに数十分ごとに物語が区切られています。今日はその段落ごとに分けて書こかな。


 

The Players(仕掛人)

まずはプロローグ。

年老いた詐欺師のルーサーと彼に師事するチンピラのフッカー(ロバート・レッドフォード)は今日もケチな泥棒を働いています。

カモから大金をせしめ爆笑している姿最高。そして盗んだのがたまたまどえらい金額のギャングのあがり(売上金)だったことに気付いた時のリアクションも最高。

なんじゃこりゃあ~!!!

©The Sting/スティングより引用

しかしその夜、ルーサーは引退を決意した理由についてフッカーにこう言ってます。

ルーサー
恥ずかしくてもうやれん

いやいや、

自分昼間ゲラゲラ笑いながら楽しそうにカモってましたやん。

 

狙ってやったことではないとは云えギャングの金に手を出してしまった二人はニューヨークの大物ドイル・ロネガン(ロバート・ショウ)に狙われることとなり、この仕事を最後に足を洗うと決めていたルーサーは敢え無く殺されてしまいます。

殴られ窓から突き落とされたルーサー

©The Sting/スティングより引用

大金を手に入れチンドン屋仕様の衣装を新調し薔薇持ってヘラヘラとストリッパーに会いに行ってたフッカーが、ガラリと青ざめた表情に変わってパニクる様子にぞわぞわ…。

 

どないしよ…。

やばい…。やばい…!

 

 

The Set-Up(仕掛け)

ルーサーは死ぬ前から自分の引退後はフッカーを往年の伝説的詐欺師ヘンリー・ゴンドーフ(ポール・ニューマン)に預けようとしていました。

ルーサーの死後ゴンドーフを訪ねてきたフッカーを待っていたのは不気味に迫力のある女性ビリー(アイリーン・ブレナン)が経営するメリーゴーランドと娼館とバーを併設するこじゃれた店の奥の部屋で二日酔いでぶっ倒れている男…。

メリーゴーランドの整備士やってるゴンドーフ

©The Sting/スティングより引用

ああかっこいい。ポール・ニューマンの青い瞳たまらん…かっこいい。

【ハスラー】もっぺん観よう…。

 

 

The Hook(釣り針)

詐欺師界にもちゃんと「詐欺師ネットワーク」があるようで、ゴンドーフが一声掛けると次々とかつての仲間達が集まってきます。【オーシャンズ11】でもこんな描写がありましたね。

敵はギャングだというのに友人ルーサーのため仲間達は協力を惜しまない…それって素敵やん?って思ってしまいますけど、いやいや、彼ら正味「泥棒軍団」なんですよね。あかんで。泥棒はあかん。

作戦を練る詐欺仲間達

©The Sting/スティングより引用

 

ポール・ニューマンのトランプテクニック!

ロネガンをひっかけるために乗りこんだ列車内で、ゴンドーフが腕慣らしにトランプテクニックを披露する場面がやばい。

トランプを切っても切っても山の一番上には♠のAが!

そしてフッカーに向ってウィンク!おやめなさいよ!世界中の女子がひっくり返るわ!

トランプテクニックを披露するゴンドーフ

©The Sting/スティングより引用

ポール・ニューマン演じるゴンドーフが劇中、華麗にトランプを操るシーンがあるが、ボディダブル(身代り)を使用しており、実際に操っているのは米国内で著名なマジシャンであるジョン・スカーンである。

出典:Wikipedia

朱縫shuhou
うわあ~!Wikipedia読み過ぎたあ~!

逆にいらんわそんな情報!ずっとポール・ニューマンがホンマにシャカシャカやってると思ってたのに!

ガッデム情報社会!!!

閑話休題。

この列車の中で二人は見事にロネガンを「ひっかける」ことに成功します。各々の「設定」は以下の通り。

ポーカーに参加しロネガンを負かすことでゴンドーフへの私怨を作ることとフッカーとの繋がりを作ることがここでの目的。

 

ゴンドーフ扮する「ショー」の「設定」

「ショー」はシカゴの競馬賭博場のオーナー。列車内で秘密裡にポーカーゲームが開催されている情報を入手し車掌に金を掴ませて飛び入り参加してくる「設定」。

もともとロネガンを狙っていて、イカサマで絶対勝利することを見越しゲームの前に愛人(ビリー)に財布をスらせている「設定」。

 

フッカー扮する「ケリー」の「設定」

「ケリー」は「ショー」の賭博場の従業員。「ショー」に不満を持っていて店を乗っ取りたいと思っている「設定」。しかし「ショー」を破産させるには大金が必要なので利害が一致するスポンサーとしてロネガンに話を持ち掛ける…「設定」。

 

 

The Tale(筋書き)

フッカー扮する「ケリー」の作戦

電報局に相棒がいる「ケリー」は、競馬の結果を数分早く教えてもらえる(競馬中継を数分遅く放送させるということ)という「設定」。必ず勝つ馬に大金を賭け「ショー」の店を破産させるとともにロネガンには大金が転がりこむという作戦。

 

思わぬ伏兵もやってくる

疑いつつも「ケリー」の話に乗り気のロネガンでしたが、組織の金を盗んだルーサーの相棒が「ケリー」と同一人物とは気づいておらず、フッカーに対し単独で行動する殺し屋を差し向けてます。

 

さらにフッカーがケチな詐欺師をやってた頃から追いまわしている悪徳警官のスナイダー(チャールズ・ダーニング)も周囲をちょろちょろと嗅ぎ回ってる。

スナイダーの存在を知るやゴンドーフは「それはそれで何か手を打たなあかんな」と口にします。たった一言にちゃんと伏線が張られてる…いや気付くかこんなん。

フッカーを追って娼館へやってくるスナイダー

©The Sting/スティングより引用

 

 

The Wire(有線)

疑い深いロネガンを偽の「電報屋」に会わせることで完全に信頼を勝ち取った「ケリー」。

 

一方スナイダーはFBIに呼び出されゴンドーフ逮捕に協力するように要求されます。

私この時一瞬、

朱縫shuhou
たかが詐欺師に「FBI」

無理ない?

って思ってしまったんですけど、そういえばフッカーと出会った時にゴンドーフが「ちょいミスって今やFBIに追われるようになってしもーた」ってちゃんと言ってましたよね。

私ごときの思考回路では覆されるばかりやわ。

 

 

The Shut Out(締め出し)

他人を演じ各方面から追われ張り詰めた心身状態にあるフッカーが馴染みの食堂の新人ウエイトレスのロレッタ(ディミトラ・アーリス)にふらりとちょっかい出してしまうのも分からんでもない。

食堂のお姉さんロレッタ

©The Sting/スティングより引用

しかし一夜を共にした彼女がまさかの 最強の殺し屋ロレッタ・サリーノ。

私は【スティング】の中でこの殺し屋サリーノの正体を知った時が一番度肝抜かれました。サリーノがゴンドーフが雇ったボディガードに殺された時のフッカーと同じく、説明してもらってもしばらく飲み込めず何のこっちゃか理解するのに時間がかかりましたよホント。

「最強の殺し屋」って聞いて一体誰が女性を想像するでしょう。先入観とか固定観念のすごさを再認識するしかないです。

 

 

The Sting(本番)

ついにFBIによってお縄を頂戴するゴンドーフ

©The Sting/スティングより引用

こんな爽快な終わり方なんてもう最高。

ルーサーの報復を企て首尾よく目的を果たせたとしても、相手が生きている限りロネガンは追ってくるでしょう。待っているのは仇討の無限ループのみ。しかし相手が死んでいれば、どんなけ恨みがあろうがどうしようもないですもんね。

ロネガンはルーサー始め過去にも何人も殺してきたであろう悪党ではあるけど、「殺し」に「殺し」で返しては「殺し」の連鎖は止まらないわけで、そんなもんもう戦争です。

 

「殺し」ではなく「50万ドル」を持ってこれでよしとするゴンドーフとフッカーがあっぱれ。

 

邪魔者ロネガンとスナイダーを賭博場から追い出した後、壮大なドッキリに参加した詐欺師達は爆笑してお互いを讃え合う。まだ興奮冷めやらぬ中、分け前も受け取らず連れ立って姿を消すゴンドーフとフッカー。

街を出るゴンドーフとフッカー

©The Sting/スティングより引用

仲間を集め暴力や殺戮以外の手段で悪党を懲らしめてみたいと思う快刀乱麻を断つ映画です。

 

ああ誰か私の記憶を消して…。

もういっぺん「初めて」観たい…。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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