1978年/イギリス/監督:ジョン・ギラーミン/出演:ピーター・ユスティノフ、デヴィッド・ニーヴン、ベティ・デイヴィス、ミア・ファロー、ロイス・チャイルズ、サイモン・マッコーキンデール、ジェーン・バーキン、ジョージ・ケネディ、マギー・スミス、アンジェラ・ランズベリー、オリヴィア・ハッセー、ジョン・フィンチ、ジャック・ウォーデン/第51回アカデミー衣裳デザイン賞受賞
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ちょっとネタバレしてます!未視聴の人は絶対に読まないでください!「初見」は一回しかないのです!
“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーの推理小説「エルキュール・ポアロシリーズ」の「ナイルに死す」の映像化作品。
世界一の探偵エルキュール・ポアロをイギリスの俳優ピーター・ユスティノフが演じた三作のうちのひとつ。
ちなみにポアロはフランス人じゃなくてベルギー人です。
ここ間違うと本人にすんごい怒られるんで肝に銘じておいてください。
【ナイル殺人事件】です。
映画【ナイル殺人事件(1978)】のあらすじザックリ
ナイル川を下る客船で殺人事件が発生
父親の遺産を継いで、一生遊んで暮らせる羨ましいお嬢さまリネット・リッジウェイ(ロイス・チャイルズ)。
ある日彼女のもとに旧友のジャクリーン(通称“ジャッキー”)(ミア・ファロー)が訪ねてきます。
ジャッキーから失業中の婚約者サイモン・ドイル(サイモン・マッコーキンデール)に仕事を世話して欲しいと頼まれ快く引き受けたリネットでしたが、サイモンを紹介された瞬間にそんな約束は反故 。
理由は、「サイモンがジャッキーなんかより美しくお金持ちの私にこそふさわしい煌めくばかりのイケメンだったから」。
一方サイモンもリネットに引き合わせてもらった瞬間にジャッキーとの婚約は反故 。
理由は、「リネットがジャッキーなんかより美しくお金持ちでイケメンの僕にふさわしいから」。
リネットとサイモンは親友と婚約者を裏切りあっさり結婚。
「大富豪リネット嬢、無一文の青年と結婚」の文字は大々的に新聞の一面を飾り、その結婚も新婚旅行の行き先がエジプトであることも、世界中の誰もが知るところとなります。
ここも重要なとこですね。
リネットの結婚は誰もが知ってるんです。
容疑者は乗客全員!でも私には分かっていた
エジプトの広大な砂漠を馬で駆け、新婚旅行を楽しむ2人でしたが、なぜかピラミッドの山頂に現れたのは別れたはずのジャッキー。
そんな3人と同じツアー客の中にいたのが、かのエルキュール・ポアロ(ピーター・ユスティノフ)だった訳です。セットでくっついてるのはシリーズにたびたび登場する良きパートナーのジョニー・レイス大佐(デヴィッド・ニーヴン)。
しかし毎回何してんでしょうねこの人はチョロチョロと。
事件がポアロを呼び寄せるのか、ポアロが事件を呼び寄せるのか。
それにしてもリネットとサイモンが砂漠を出てナイル川を下る豪華客船に乗り込んでもなぜか同じ船に乗り込んでるジャッキー。
ポアロに「昔の男を追いかけるなんてしょうもないから止めとき」と優しく諭されても「徹底的に邪魔してやる!」と豪語するジャッキー。
女の執念怖い。
ついに船内の娯楽室で顔を合わせたサイモンとジャッキーは口論になり、ジャッキーは隠し持っていた小型の銃でサイモンの足を撃ってしまいます。
他の乗客が重症のサイモンと精神崩壊寸前のジャッキーにそれぞれ一晩中付き添って看病していた翌朝、自室で眠っていたリネットが銃で撃たれて殺害されているのが発見されます。
死亡推定時刻は深夜。
口論になった後からずっと誰かに付き添われていたサイモンとジャッキーは容疑者から外れます。
もっとも怪しいジャッキーが容疑者リストから外れたとは言え警察の到着まで事件の捜査の全権を任された(いつものパターン)ポアロによると、他の乗客全員にもリネットを殺す動機はあると言います。
さてどないや!
誰が犯人か分かるかコラ!
って言う映画です。
私はミステリーものが苦手です。
「苦手」ってのは「嫌い」じゃなくて「分からない」って意味で。ポアロはあまり読んでいませんが、小説「シャーロック・ホームズシリーズ」は全巻持っています。大好きです。正真正銘シャーロキアンです。
それなのに自慢じゃないけど今まで一度も自分で謎を解いたことがありません。頭が固いのかな?頭が悪いのかな?ふふ。
ところがですよ?
実は私、この【ナイル殺人事件】に関しては、かなり早い段階から犯人の予想がついておりました!
ぱんぱかぱーん。
唯一と言ってもいいくらい私の予想が当たった推理作品なので結構思い出に残ってます。
私でも分かるくらいですからミステリーものとしてはまだ易しい方かも知れません。以下に他の乗客の一覧と手作り相関図も載せておきますので、あなたも謎解きにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
相関図で図解!さて誰が殺したでしょう?
※クリックで拡大します。
容疑者① ジャクリーン・ド・ベルフォール
婚約者のサイモンを親友リネットに奪われてから公然と2人の邪魔をしていた。ポアロの前では「あの女(リネット)の頭に銃を突き付けて引き金を引いてやりたい」とも言っている。
しかしリネットの死亡推定時刻にはサイモンを撃ってしまったことにより精神錯乱状態で、モルヒネを打たれて朝まで眠っていた。
容疑者② サイモン・ドイル
ジャッキーと口論になる寸前まで片時もリネットと離れることがなかった新婚のプレイボーイ。
リネットの死亡推定時刻にはジャッキーに足を撃たれて動くこともできなかった上、ベスナー医師に朝まで付き添われていた。
容疑者③ マリー・ヴァンスカイラー(ベティ・デイヴィス)
熱狂的な宝石収集家で、リネットが持つ非常に希少な真珠のネックレスを「是が非でも手に入れたい」顔で見ていた。事実リネットの殺害現場から真珠のネックレスは消えている。
容疑者④ バウワース(マギー・スミス)
ヴァンスカイラー夫人の使用人。生粋の使用人階級ではないため、わがままなヴァンスカイラー夫人と喧嘩ばかりしている。
その昔父親がリネットの父親のリッジウェイ氏に破産に追い込まれた過去を持つ。
容疑者⑤ サロメ・オッタボーン(アンジェラ・ランズベリー)
有名な作家だが、自身の作品にリネットを彷彿させる女性を登場させ「色情狂のメスヒヒ」のごとく描いたことで名誉棄損で訴えられている。
容疑者⑥ ロザリー・オッタボーン(オリヴィア・ハッセー)
サロメの娘。サロメを心酔していて彼女を追いこんでいるリネットを良く思っていない。
容疑者⑦ ジェームズ・ファーガスン(ジョン・フィンチ)
社会主義者。上流階級が嫌いで、リネットのことも「ヒルのようで、社会にはびこる寄生虫」と形容して嫌悪していた。
容疑者⑧ アンドリュー・ペニントン(ジョージ・ケネディ)
リネットの叔父。アメリカに住むリネットの財産管理人。横領の疑いがあることからイギリスのリネットの弁護士からマークされている。
容疑者⑨ ベスナー医師(ジャック・ウォーデン)
スイスに研究所を持つ医師。リネットの親友が研究所で治療を受けて廃人同然になってしまったことで、リネットから上流階級の著名人らに「あいつはヤブ医者よ!」と言いふらされている。
容疑者⑩ ルイーズ・ブルジェ(ジェーン・バーキン)
リネットのメイド。既婚者と婚約中で、婚約者が現在の妻と離婚してルイーズと一緒になるには持参金が必要。約束の5年間の奉公が終わるのでリネットに給金を請求するも断られる。
映画【ナイル殺人事件(1978)】の感想一言
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。