2016年/アメリカ/監督:ラリー・チャールズ/出演:ニコラス・ケイジ、ラッセル・ブランド、ウェンディ=マクレンドン・コーディ、アメール・チャダ・パテル、ポール・シェアー、ウィル・サッソー
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
2001年9月11日、イスラム主義を掲げるスンナ派ムスリムを主体とした国際テロ組織アルカイダによるアメリカ同時多発テロ事件発生。
この事件のニュースを見て立ち上がったひとりの男の物語。
フルタイムで祖国アメリカを愛する男ゲイリー・フォークナー(実在の人物)は、アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディンを倒すため、何度も単独でパキスタンに足を踏み入れたと言います。
アメリカ同時多発テロ事件から数年後のパキスタンに単身乗り込んで行くだなんてなかなか出来ることじゃないでしょう。普通に金もかかるし。すごいおっさんですよ実際。
ゲイリー・フォークナーの英雄的行動を讃え、ニコラス・ケイジを主演に迎えて製作されたのが本日の映画【オレの獲物はビンラディン】。
…て英雄、かなりイカれたおっさんとして描かれてるやん。
映画【オレの獲物はビンラディン】のあらすじザックリ
イカれたおっさんゲイリー・フォークナー
●腎臓病と高血圧のため週に3回の人工透析が必要。
●2004年頃、アルカイダの初代司令官ウサマ・ビンラディンをやっつけることを思いつく。
●ボートでパキスタンを目指す(免許も経験も無し)。
●ハンググライダーでパキスタンを目指す(免許も経験も無し)。
●2010年に逮捕されるまで11回パキスタンへ渡った(本人談)。
実在の人物ゲイリー・フォークナー(ニコラス・ケイジ)ってのはこんな人。
映画の最後に本人の映像も出てきます。
映画ですから脚色もしてあるのでしょうが、冒頭にも書いたとおりゲイリー・フォークナーはかなりイカれたおっさんであることは間違いありません。
殺そうとしたのかとっ捕まえて警察に突き出そうとしたのかは定かじゃないにしろ、まずウサマ・ビンラディンを単独で倒そうという発想がイカれてる。
一介のパートタイマーがそんな大それたことを思いついたきっかけは、(映画によると)9.11の首謀者であるウサマ・ビンラディンの消息が依然として掴めないことを報じたニュース映像。
愛国心のかたまり(?)であるゲイリーは不甲斐ないアメリカ政府を見限って、自らウサマ・ビンラディンをやっつけることを誓うのです。
見どころはイカれたおっさんと“G”による寸劇
ゲイリーの場合、「自ら奮い立った」というよりは、「“G”の意志により奮い立った」と言った方が正しいのかも知れません。
“G”とはつまり“GOD ”の“G”(ラッセル・ブランド)。
僕にそんなん無理ですよ!
あんたがなんとかしてくださいよ!
俺にでけへんからお前に言うとんのや。
救ったらなあかん子羊なんぼほどおると思てんねん。
俺はむちゃくちゃ忙しいんや。
ゲイリーは神の啓示があったと信じてるみたいだけどまあ普通に“G”は透析でフラフラになった彼が造り出した妄想なわけで。
パキスタンの洞穴でウサマ・ビンラディン(アメール・チャダ・パテル)と日本刀対決したのも彼が見た幻想なわけで。
奇跡的にもそんなゲイリーを愛してくれるようになるガールフレンドのマーシ(ウェンディ=マクレンドン・コーディ)の存在は…実話じゃなくて映画用の脚色かな?
映画【オレの獲物はビンラディン】の感想一言
実在の人物がモデルということで、のちのちゲイリー・フォークナー本人や彼の関係者から訴えられやしないかと他人ごとながら少々心配ではあるものの、肩の力を抜いて観られる愉快なコメディ映画。
かつてイケメン枠だったこともあったような気がする(遠い記憶)ニコラス・ケイジの悲哀に満ちたボディラインも笑いをそそります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。