1926年/アメリカ/監督:バスター・キートン、クライド・ブラックマン/出演:バスター・キートン、マリアン・マック、グレン・キャベンダー、ジム・ファーレイ
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
世界三大喜劇王のひとりバスター・キートンが蒸気機関車に乗って跳んで走ってしがみつく冒険活劇。
時代の変遷と共に邦題が変わったりして現在日本では三つのタイトルで認識されています。
原題は【THE GENERAL】。
邦題は【キートンの大列車追跡】、或いは【キートン将軍】、或いは【キートンの大列車強盗】です。
映画【キートンの大列車追跡】のあらすじザックリ
恋人「たち」を救うため、ひとりの能面が立ち上がる
1861年。機関士のジョニー・グレイ(バスター・キートン)は、こよなく愛する自分の蒸気機関車「GENERAL号」と共にジョージア州に帰還。
恋人としばしの休暇を楽しもうとした矢先、南北戦争が勃発。彼女の兄も父親も軍隊に志願します。もちろんジョニーも志願しますが、職業を聞かれて答えたところ「機関士は(兵役以外に)“使える”から入隊させるな」とのお達しが出たらしく、入隊を拒否されてしまいます。
名前を変えてもダメ。
職業を偽ってもダメ。
軍隊には入れてもらえません。
機関士が軍人以上に重宝されてる証拠だから本来なら喜ばしいことなのですが、誰も入隊拒否の正式な理由を聞かされていないので、ジョニーは恋人にも彼女の家族にも戦争が怖くて志願できない屁タレだと思われてしまいます。
意気消沈するジョニー…。
恋人たちの間に生じる亀裂…。
1年後のある日、北軍の緻密な計略により「GENERAL号」が列車ごとごっそり盗まれてしまいます。たまたま乗り合わせたジョニーの恋人も一緒に。
かくして「二人の恋人」を奪われたジョニーの列車追跡が始まるでした。
走る列車の上を飛び跳ねるバスター・キートン
北軍スパイたちに「GENERAL号」が奪われたことに気付いたジョニーは、とりあえず走って追いかける!
チャリを強奪して追いかける!
線路を走るシーソーみたいなやつで追いかける!
別の機関車借りて追いかける!
ガッツリ北軍の陣地に入ろうがお構いなし!
ごっそり退却していく南軍を横目に見ながら盛んに薪をくべて意気揚々と逆方向に攻めて行くジョニーが眩しい!
進撃のジョニー!
斬り込み隊長バスター・キートン!
走ってる列車の上で能面みたいな表情を崩さずボケを連発するバスター・キートン。
挙句の果てには救い出した恋人役のマリアン・マックにまでスタントじみたことをやらせる始末。
そしてバスター・キートンの作品すべてに言えることですが、本作もそりゃあもう仕掛けもすごい。製作費もバカにならんしまさかやらないだろうと思っていたら容赦なく橋も列車も爆破。
そしてついに北軍と南軍が正面衝突。
南軍の兵士として戦場にもぐりこんだはいいけど何をしていいか分からないジョニーは、とりあえず一番偉い人にくっついて命令を復唱する。
そこのお前!
がんばれ!
そっちのお前も!
もっとがんばれ!
小っちゃい体にだぶだぶの軍服を着て、戦地で奇跡的に味方に有利に立ち回ったジョニーは、晴れて入隊させてもらえることになったんだそうです。
バスター・キートンの作品群の中でも機関車がメインなだけあってスピード感がピカイチの秀作。
惜しむらくは少々尻すぼみ感が残るところでしょうか。後半の総勢ン百人のエキストラによる北軍南軍の対決シーンよりも、前半のジョニーがひとりで列車を追いかけてる時の方が面白い。
映画【キートンの大列車追跡】の感想一言
列車の上を前や後ろに走り回る人間を見ていると、【天空の城ラピュタ】の蒸気機関車でドーラ一味から逃げてる時のパズーとシータを思い出します。
あれは「機関車VS機関車」じゃなくて「機関車VS自動車」だったけどね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。