【サンセット大通り】ノーマ・デズモンド(グロリア・スワンソン)

【サンセット大通り(1950)】あらすじと感想。スワンソンのド迫力

1950年/アメリカ/監督:ビリー・ワイルダー/出演:グロリア・スワンソン、ウィリアム・ホールデン、エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ナンシー・オルソン、ジャック・ウェッブ、フレッド・クラーク/第23回アカデミー脚本・作曲・美術監督(白黒)賞受賞

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

私は手塚治虫の「ブラック・ジャック」が大好きです。

それこそ持ってるコミックスが全部手垢で黄ばんでしまうくらい何度も何度も読みました。

 

その「ブラック・ジャック」の中に、「あるスターの死」というお話があります。

マリリン・スワンソン
©ブラック・ジャックより引用

“大衆に忘れ去られた往年の大女優”マリリン・スワンソンが、再び銀幕に返り咲くためブラック・ジャックに全身整形手術を依頼する、という内容なのですが、このお話は手塚治虫が【サンセット大通り】にインスパイアされて描いたものです。

マリリン・スワンソン
©ブラック・ジャックより引用

【サンセット大通り】の大女優ノーマ・デズモンド(グロリア・スワンソン)が50代であるのに対し、「ブラック・ジャック」のマリリン・スワンソンはかなりおばあちゃんに描かれてはいますけど、どちらの作品もかつて“大女優”と呼ばれた女性の「きらびやかな世界への執念」がおどろおどろしく巧みに表現されています。

「これぞ女優!」って感じで大好きです。

 

余談ですがノーマ・デズモンドを演じたグロリア・スワンソンは、本物のサイレント映画のスター女優。若い頃はこんなに美しかったんですね。妖艶。

 

 

 

映画【サンセット大通り】のあらすじザックリ

サンセット大通りのとある邸宅で、一人の男が殺害された。事件の発端は半年ほど前に遡る。二流の脚本家ジョー・ギリスは、貧窮のどん底に苦しんでいた。取り立て屋に追われて偶然サイレント映画時代のスター女優ノーマ・デズモンドの邸宅に逃げ込んだジョーは、彼女に気に入られ奇妙な同居生活を始める。

 

 

金持ちマダムに飼われる二流脚本家

とかなんとか言ってますけど、主人公は大女優ノーマ・デズモンドではございませんで。

ノーマ・デズモンドは、主人公である二流脚本家ジョー・ギリス(ウィリアム・ホールデン)の“飼い主”。

 

ハリウッドに住む売れない脚本家のジョーは、借金のかたに車を取られそうになってサンセット大通りのとある寂れた邸宅に逃げ込みます。

屋敷に迷い込むウィリアム・ホールデン
©Sunset Boulevard/サンセット大通りより引用

空いているガレージがあったので、どうせこんな荒れた邸宅に誰も住んでなかろうと、無断で停めて立ち去ろうとしたところ、屋敷から出てきた不気味な執事に声をかけられます。

不気味な執事エリッヒ・フォン・シュトロハイム
©Sunset Boulevard/サンセット大通りより引用

執事マックス(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)の勘違いから屋敷に通されてしまったジョーを待っていたのは、往年の大女優ノーマ・デズモンド。

映画関係者であるジョーですらその名前を思い出すのに苦労するほどに大衆から忘れ去られているにもかかわらず、ノーマはいまだに自分はスターだと信じて疑わない様子。

ノーマ・デズモンド(演:グロリア・スワンソン)
©Sunset Boulevard/サンセット大通りより引用

ジョーが屋敷にやってきたのが勘違いだと分かるや悪態ついて追い出そうとするノーマ。でもジョーが脚本家だと聞いたとたん手の平返す傍若無人っぷり。

ノーマは銀幕に返り咲くことを夢見ていて、今自分で自分が主人公の脚本を執筆しているといいます。

三食昼寝付きで脚本の共同執筆者(というか手直し)として雇われたジョーは、次第に“好色マダム”ノーマのヒモと化して行くのです。

ヒモと化して行くジョー
©Sunset Boulevard/サンセット大通りより引用

 

 

可哀想すぎる大女優

もうとっくに落ち目であると言うのに、ノーマがどうしてこんなに高飛車で高慢であるのかといえば、周囲の忖度に原因があるのではないかと思っています。

 

執事であると同時にノーマの最初の夫で、彼女を心酔しているマックスは、彼女がまだまだスターであることを証明するために週に1万通ものファンレターを自分で書いて屋敷に送っている。

映画の出演予定なんて全然ないのに、スタジオにやってきたノーマに対して誰も本当のことを教えてあげず、ただちやほやする。

かつて何度も一緒に仕事をしてきたはずのセシル・B・デミル監督(本人)でさえ、ノーマを気遣ってハレモノ扱い(「彼女はすごい女優だった」とは言ってる)。

セシル・B・デミルとグロリア・スワンソン
©Sunset Boulevard/サンセット大通りより引用

なんだか周囲の人達がみんなで結託してノーマを笑いものにしているような気さえしてきます。

 

マックスなんかは、精神的に不安定なノーマが真実(自分は過去のスターであるということ)を知って自ら命を絶ってしまう可能性を危惧して嘘の世界を作り上げているのでしょうが、それにしたって「たった独りいつまでもスター気取りで夢の中にいる老女」って、可哀想すぎますやんか。

 

ラスト10分足らずのド迫力

ノーマに真実を伝えなかった人々のせいで、ついにノーマは気が触れてしまいます。

え?

ジョーのせい?

いや違うでしょう。

昔からノーマの周囲にいた人々全員のせいですよ。

 

“ノーマ・デズモンド”を作り上げた大衆が微動だにせず見守る中、哀れな大女優が自分で脚本を書いた映画「サロメ」のヒロインさながらに、ゆっくりと屋敷の階段を降りてくる場面は圧巻。

階段を降りてくるグロリア・スワンソン
©Sunset Boulevard/サンセット大通りより引用

いつも思うんですけど、このシーンにジョーの独白要らないよね?

試しにミュートで観てみたら、グロリア・スワンソンの迫力が3割増しくらいに感じられましたけどね。

ダメ?

 

 

映画【サンセット大通り】の感想一言

朱縫shuhou
朱縫shuhou

序盤でノーマとカードに興じているジョー曰く“ロウ人形”のひとりは、“世界三大喜劇王”のバスター・キートンです。

 

何にもおもろいことしてないのに顔が映った瞬間吹き出してしまうのはナゼでしょう。

【サンセット大通り】バスター・キートン
©Sunset Boulevard/サンセット大通りより引用
バスター・キートン
…………。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

そんなあなたが大好きです。

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