- クラシック
- 2026年4月11日
1977年/イタリア/監督:ダリオ・アルジェント/出演:ジェシカ・ハーパー、アリダ・ヴァリ、ジョーン・ベネット、ステファニア・カッシーニ、ルドルフ・シュンドラー、ミゲル・ボセ、フラヴィオ・ブッチ
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

おはようございます。突然ですが想像してみてください。
朝起きたあなたは鏡に向かって身支度をしています。
目ヤニはついてないかしら、いやだわ変なとこにニキビできてる…なんて考えながらブラシで髪を梳いていると、何かがひっかかる感じがします。
あら髪が絡まっちゃったのかしら…大して気に留めず再びブラシを動かすあなた。
でもやっぱりギシギシと何かがひっかる。
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んもう!
なによこのブラシ?!
髪を梳かす手を止めてブラシを見てみると、そこには白くうごめく物体がうにょうにょ……。
その名は
蛆つきブラシで髪を梳かしていたあなたがふと手を見るとそこにも蛆。肩にも蛆。ドレッサーにも蛆。床にも蛆。
なんなのこれどっから出て来たの?!
上を見ると天井一面の蛆がポトポトと落ちて来ているのです。

ギャーーーッ!!!
本日の映画で一番怖いのはこのシーンで間違いございません。
アルフレッド・ヒッチコックやフリッツ・ラングに影響されたサスペンス・ホラーを得意とするイタリアの映画監督ダリオ・アルジェントによるオカルト映画、【サスペリア(1977)】です。
映画【サスペリア(1977)】のあらすじザックリ
アメリカ人留学生のスージー・バニヨンは、ドイツの名門バレエ学校へ入学する。しかし到着直後から不可解な事件や惨殺事件が相次ぎ、学校には不気味な秘密が隠されていることを知る。真相を探るスージーは、やがて恐るべき魔女たちの存在へと迫っていく。
鮮烈な色彩、耳にまとわりつく音楽、夢うつつの映像表現
日本怖がりグランプリ準優勝の私がホラー映画について語るのもなんですけどね、ホラー映画にも純粋に「恐怖」を追求した作品と、「芸術性(美しさ)」を追求した作品があると思うんですよ。
【サスペリア(1977)】は間違いなく後者です。作品自体がひとつの“悪夢”を描き出してる。ホラー映画界隈で“悪夢”といえば【エルム街の悪夢】ですけど、あっちは純粋に「恐怖」を追求してるだけでしょ?

赤・青・緑といった原色だらけの鮮烈な色彩、耳にまとわりつく悲鳴のような音楽、現実と夢の境界が曖昧になる独特の映像表現が融合して、【サスペリア】はまるで作品自体が観客の見ている悪夢のような世界観を造り上げることに成功しています。
ちなみに公開当時「心霊映像だ!」として話題になった上の画像のタクシードライバーの後頭部辺りに映る男性の顔は、現在では恐怖の演出であったことが明かされています。しかもダリオ・アルジェント監督自身の顔だって言うからちょっと笑うよね。「俺の顔ここに映したろ」って考えたんかな。
ラストで笑うスージーの謎
アメリカからドイツの名門バレエ学校へ留学してきた少女スージー・バニヨン(ジェシカ・ハーパー)。
大嵐の中タクシーに乗ってやっとの思いで学校にたどり着いたというのに、パニック状態の女生徒が不可解な言葉を発しながら玄関から飛び出してくるわ、インタホンで到着を告げても荒々しく門前払いを食らうわ、スージーは到着早々に異様な雰囲気を感じ取ります。

よく分かんないんですよ、ストーリー。
この学校は実は魔女の棲み処で、魔女のせいで凄惨な事件が起こっているってのは理解できるんですが、ミステリーとして緻密な伏線が張られているわけじゃなく、登場人物の行動について「なんでそうなるの?」ってこともしばしば。

でも【サスペリア(1977)】は理屈で理解する映画じゃないんで、それでいいんだと思います。
前述したとおり「観客が悪夢体験できる映画」と解釈すれば分かりやすいですかね?
悪夢に限らず夢って細部まで覚えてないじゃないですか。「あー怖かった」とか「あー幸せだった」って漠然とした記憶しか残りませんやん。あの感覚を起きたまま体験できるわけですよ。
なんだかんだ言って最終的に魔女を退治(?)するスージーがね、ラストでなんで笑ってんのかっていう謎もね、「なんか夢の中の人が目覚める寸前に笑ってた気がするー!こわーい!」でいいんじゃないですかね。
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考察せえって……。

映画全編を彩る「サスペリアのテーマ」(その他の挿入曲も)はイタリアのプログレッシブ・ロックバンド「Goblin(ゴブリン)」の楽曲です。カッコ怖くてシビれます。
映画【サスペリア(1977)】の感想ひと言

絵画や映画や音楽など、芸術を好む人にはたまらない作品だと言える一方で、ストーリーの整合性や人物描写を重視する人や身の毛もよだつ恐怖を味わいたい人には物足りなさが残るでしょう。
とはいえ同年代に製作された映画のなかでも幻想的な映像美は突出していますから、「物足りなさは補って余りある作品」と言っちゃいましょうかね。言っちゃいますわ。
ホラー映画に求められる要素に対する物足りなさは補って余りある作品です!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。
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