1966年/アメリカ/監督:モンテ・ヘルマン/出演:ミリー・パーキンス、ウィル・ハッチンス、ジャック・ニコルソン、ウォーレン・オーツ、チャールズ・イーストマン
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ロードムービー【断絶】などで知られる寡作のカルト監督モンテ・ヘルマン。
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彼が名優ジャック・ニコルソンと組んで製作した二つの低予算映画の内のひとつ、【銃撃(1966)】です。
この映画の撮影が終わってすぐに、もうひとつの映画【旋風の中に馬を進めろ】の撮影が始められたんだとか。ロケ地も同じで主要キャスト(ジャック・ニコルソンとミリー・パーキンス)も使い回しておりまして、2作合わせても撮影期間はたったの6週間だったと云うから驚きです。
1966年/アメリカ/監督:モンテ・ヘルマン/出演:ジャック・ニコルソン、キャメロン・ミッチェル、ミリー・パーキンス、キャサリン・スクワイア、ハリー・ディーン・スタントン、ジョージ・ミッチェル、ルパート・クロス注※このサイト[…]
それにしては趣のある良い映画ですよ。
好きです。
映画【銃撃(1966)】のあらすじザックリ
仲間を銃撃されたウィルとコーリー
元賞金稼ぎで今は金鉱掘りのウィル(ウォーレン・オーツ)は、ひと仕事終えて仲間達の待つキャンプに戻りました。しかし誰も出迎える者がありません。
不思議に思って辺りを見回すと、見慣れない墓標が建てられています。
墓標には、仲間の一人リーランドが何者かに撃たれて死んだと書かれていました。
すっかり怯えきってテントに隠れていた仲間のコーリー(ウィル・ハッチンス)を見つけたウィルは、何が起こったのか問いただします。
事の発端は数日前、リーランドと一緒に町へ出かけたウィルの弟コインが、子供と男を誤って馬で轢き殺してしまったことでした。コインはキャンプに戻ってすぐに一人で逃げてしまい、2人を追ってきた誰かがコインと勘違いしてリーランドを撃ち殺したみたいです。殺した相手の姿は見えず、キャンプで留守番をしていたコーリーにはリーランドから聞いたこの話がすべてでした。
実は【銃撃(1966)】はこの時のコーリーの回想がすべてだったりするんですけど、コインがしでかしたこの大事件はいったん無いものとされるのが面白い。
視聴者は映画の途中で何度も「まさか、あのコインの事件が関与しているのでは…」って思うのに、ウィルとコーリーはその可能性を疑うどころか、コインのことなんて忘れたような顔してるんですよね。
白々しい訳ではなくて、どうしてコインの事件が思い当たらないのか逆に不気味になってきます。
追っているような気がしてたら追われてた
ウィルとコーリーがドキドキしながら途方に暮れていると、ひとりの女性(ミリー・パーキンス)がキャンプにやってきて、遠方の町への道案内をして欲しいと言い出します。
嫌な予感がしながらもこれを受けたウィルとコーリーでしたが、旅を続ければ続けるほどやっぱりこの女性はどことなく様子がおかしい。
「町へ行きたい」というよりは「誰かを追っている」感じ。
とか思っていたら前方だけでなく後ろからも人の気配が…。
ここでやっとジャック・ニコルソンが出てきます。
役柄は…。
よく分かりません。
名前はビリー。職業は殺し屋。以上。
女性との関係も何が目的なのかもよく分からないんです。
ただ何となく怖くて圧が凄い。シャツ以外は黒ずくめの衣装だし早撃ちのガンマンだし悪人面だし、【シェーン】の敵役ジャック・パランスを彷彿させます。
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結局ビリーも一緒になって「誰かを追う」んですけど、水も底をつき炎天下のもと砂漠を超えるその追跡劇は、次第に生死を賭けたサバイバルの様相を呈してまいりまして、それでも先を急ごうとする女性の目的が「子供と夫の仇討ち」であることは何となく分かりそうなものなんですけど、相変わらず誰も知らない振り(?)するんですよね~。
映画【銃撃(1966)】の感想一言
未回収の謎がたくさん残りますけど、こういう映画は何度も観て考察する醍醐味があるから大好きです。
右手をつぶされてフラフラと砂漠を彷徨うジャック・ニコルソンが白くフェードアウトするラストも良い味出してます。
どこかで「ニューシネマ・ウエスタン」と紹介されていて納得しました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。