1970年/アメリカ/監督:フランクリン・J・シャフナー/出演:ジョージ・C・スコット、カール・マルデン、カール・ミヒャエル・フォーグラー、マイケル・ベイツ、エドワード・ヴィンス、スティーヴン・ヤング、マイケル・ストロング/第43回アカデミー作品・監督・主演男優・脚本・編集・美術・録音賞受賞
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
ダメでしょこれ。
完全に時代錯誤。時代を差し引いてもアメリカ人向け。
平和ボケてる21世紀の日本人の、特に女性なんかは全然面白くないのではないでしょうか。
タイトルからして嫌な予感がするもんねえ…。
第43回アカデミー賞で なぜか 最優秀作品賞を始め7部門も受賞している戦争映画、【パットン大戦車軍団】です。
映画【パットン大戦車軍団】のあらすじザックリ
アメリカ陸軍の猛将ジョージ・パットン大佐
ジョージ・パットン (ジョージ・スミス・パットン・ジュニア、George Smith Patton Jr.、1885年11月11日~1945年12月21日)とは、アメリカ合衆国陸軍将軍(最終階級中将)である。
二度の大戦において勇名をはせるなど功績の反面、舌禍 事件など数々の不祥事も多く、毀誉褒貶 のおおい人物でもあった。
出典:ニコニコ大百科
知ってます?この人。
私は【パットン大戦車軍団】を観るまで全然知りませんでした。
私が第二次世界大戦時のアメリカ軍で知ってる人物と言えば、パイプがトレードマークのダグラス・マッカーサーと第34代大統領でもあるドワイト・デビッド・アイゼンハワーくらい。
いやいや、バカにしないでください。女子ってそんなもんです。
男性の方はカノジョや奥さんに聞いてみてください。きっとジョージ・パットンなんて知らないと思いますよ。
兵士たちの士気を上げたパットンの演説
映画はバカでかい星条旗の前にひょっこり現れたおっさん=パットン将軍(ジョージ・C・スコット)の演説から始まります。
ノルマンディー上陸作戦の直前にアメリカ陸軍の第3軍に向けたもので、この演説によって「アメリカ陸軍ジョージ・パットン将軍」の名を広く知らしめたそうです。
全文引用するとめっちゃ長いんで、冒頭だけちょっと抜粋。
諸君、アメリカについての話題で、戦いを望まないとか、戦争から逃れる事を望んでいるとか、その手のものは全てデタラメだ。
アメリカ人は闘争を愛している。
全ての真のアメリカ人は、戦いの痛みやぶつかり合いを愛している。
諸君が子供だった頃、諸君ら誰もが賞賛したのはビー玉遊びの王者とか、一番足の速い奴、大リーグの選手、最強のボクサーだった。
アメリカ人は勝者を愛し、敗者を認めない。
アメリカ人は、常に勝つためにプレイする。
これこそ、アメリカがこれまでも、そしてこれからも負けを知らぬ理由だ。
やたらと負けを考える事はアメリカ人に対する冒涜である。
戦いとは、男が熱中できる最も重要な競技と言える。戦いは素晴らしいもの全てを発揮させ、それ以外の全てを消し去るのだ。
映画の冒頭でこれを言ってしまうのですよ。
兵隊の士気を上げるためとは云え、私には「戦争狂のおっさん」としか映りませんがな。名将だか猛将だか知らんけど。
世界大戦中に平和主義唱えて無抵抗貫くやよしなんてことないでしょうが、こうも大々的に
俺たち戦争大好き~!
フロンティアスピリットだぜ~!
と宣言したり、空飛ぶドイツ軍戦闘機に向かって地上から拳銃で応戦しながら
なんてわめく姿には嫌悪感しかありません。
実際パットン将軍は戦間期に情緒不安定になったりもしてたみたい。こういう人って戦ってないとダメなんですよねきっと。
アメリカが自国の英雄を奉 っているだけで面白くないばかりか、「戦争狂(果ては戦争そのもの)を賛辞している」としか受け取ることができなくて、すごく怖い映画です。
映画【パットン大戦車軍団】の感想一言
【パットン大戦車軍団】で第43回アカデミー主演男優賞を獲得したジョージ・C・スコットは受賞を拒否しています。
“辞退”とかじゃなくて“拒否”ってのが穏やかじゃありませんよね。
これはジョージ・C・スコットが反戦運動家ってワケではなく、彼がもともとアカデミー賞そのものに懐疑的であったためです。
予 てから「映画会社が大金を投じて宣伝して俳優の演技や映画の出来映えを競い合うだなんて無礼で下品だ」との考えを示した上での、「受賞拒否」。
カッコいいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。