2013年/アメリカ/監督:マーク・フォースター/出演:ブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス、ダニエラ・ケルテス、ジェームズ・バッジ・テール、ルディ・ボーケン、マシュー・フォックス
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
私は特殊能力「忘却力」を持っています。
深層心理で「不要だ」と判断した記憶はどんどん「忘却」していくことができる能力です。脳のキャパシティーが少ないからこそ為せる技。すごい。忘却スペシャリスト。
ところで前述のとおり、今日の映画は貴重な読者様からリクエストをいただいたものです。
リクエストいただいた時私は、「ああ~…たぶん観てないな」と思っていたのですが、改めて観てみてびっくり、いっぺん観たことありました。
そうです、この映画の情報を「不要だ」と判断した私の脳は、きれいさっぱり「忘却」していたのです。
しかし久々に観てよかった。
色んな意味でかなり笑わせてもらったので。
ブラッド・ピットが設立した映画製作会社「PLAN B」制作のコメディ映画、【ワールド・ウォーZ】です。
コメディ映画? 嘘です。たぶん作った人達はパニック・アクションのつもりだと思います。
コメディ映画【ワールド・ウォーZ】のあらすじザックリ
「Z」=ゾンビが地球規模で増殖中
どこらへんで観たことを思い出したかというと、主人公ジェリー・レイン(ブラッド・ピット)が家族を乗せて運転する車のサイドミラーを跳ね飛ばして、単車が爆走して行った時。
…!
何かこの映画観たことない?
ホンマやな、観たな………。
いつもは一人でのんびり映画を視聴する私ですが、【ワールド・ウォーZ】はゾンビが出てくると言うことで、珍しく隣に夫を従えて観ていました(私は幽霊・ゾンビ・スプラッタ…その他怖い映画を一切受け付けません)。
するとなんと驚くべきことに、私ほどの忘却力を備えていない夫ですら観たことを忘れていたのでした(どんな夫婦やねん)。
そして「二回目」と言う余裕が生まれたその後は、二人してTVにビシバシツッコミを入れながら視聴いたしましたとさ。
ジェリーの車のサイドミラーが吹っ飛ばされて間もなく、街は訳も分からず騒然とした雰囲気に包まれます。
全方向から誰もが何かから逃げてくる。
逃げられている対象は一見すると人間だけど明らかに様子がおかしい。
ああこりゃゾンビだね~。
逃げ惑いながらもジェリーは、ゾンビに噛みつかれた普通の人が、わずか12秒でゾンビに変貌する姿を目の当たりにします。
何がなんだか分からないまま人々が逃げ惑い、世界はパニックに陥るという、パンデミック映画ですね。
ゾンビの顔が怖いんで一部画像を加工してお届けしています。
謎の立場のブラピ
世界がゾンビだらけになってるやん!
誰か助けて!絶体絶命!
そんな時、鳴り響くジェリーの携帯電話。
かけてきたのは国連事務次官ティエリー(ファナ・モコエナ)。ジェリーの力が必要だと言う彼は、ヘリを飛ばしてマンションの屋上から一家を救い出します。
連れてきてもらったのは大西洋に浮かぶ国連空母。
ジェリーは、実は「元国連の調査員」って設定なんですけど、これがもうどんなけ権力持ってんだか分からな過ぎてウケる。
だって空母の中では、通信兵が「大佐殿の非難を優先できません」とか言ってどっかの大佐の救助を拒否したりしているというのに…。
ただの「国連の調査員」をめっちゃ命がけで、しかも数人がかりで助けに来ていただきましたけど?!
「大佐」より貴重な謎の要職「国連の調査員」!!
しかも「元」!!
このパンデミックを一旦収束させるのはジェリーなんで、結果論としてはティエリーの判断は間違ってなかったってことになるんでしょうけど、それにしても「国連の調査員」!
本人だけでなく家族ももちろん全員特別待遇!
「国勢調査員」!
間違えた、「国連の調査員」!
ちょっと何言ってるかよく分からないアホがいっぱい
夫と世界の状況を顧みず電話をかけてくる空気の読めない妻カレン(ミレイユ・イーノス)や、カナダのセーフゾーンに送られてからすっかり喘息が治ってしまった様子の長女レイチェル(アビゲイル・ハーグローヴ)を始め、なんだか愉快なキャラクターもたくさん出てきます。
暴発して死ぬハーバード卒業生
アホナンバーワンは紛れもなくこの人。
ハーバード大卒のウィルス学者、アンドリュー・ファスバック(エリス・ガベル)。
「人類の希望の星」と言われた彼は、ゾンビにビビって逃げる時に雨でスベって護身用に持ってた銃が暴発してそのまま死去されます。
新手の自害か。
飛行機の中での「俺が解決しますよ」と言わんばかりの余裕の表情が逆に腹立ってきた。
奢ってしまったイスラエルの民
「自分が世界を救う(救った)」となると、人間誰しも多少なりとも奢りが見られるものですよね。
イスラエルでもそうですよ。
次にジェリーが訪れたイスラエルではね、「進撃の巨人」ばりの壁を築いて町を守っているんですけどね。
この壁を作ったユルゲン・ヴァルムブルン(ルディ・ボーケン)さんは、自分が誇らしすぎてちょっとおかしなことを言ってのけます。
インドからの暗号にあった「ゾンビ」という単語を聞いて、10人中9人が「ゾンビなどありえない」と言った。
しかし私はまったく逆の仮説を立てた。
「ゾンビ」とは「ゾンビ」だと!
解読した通りに受け取っただけやん!
普通のことをさも「俺やったで」みたいに小難しく言い出す姿に失笑。
ツメが甘くてその後あっさりゾンビに壁を攻略されてるし。
病気の人間は噛まない小心者の「Z」
続いてジェリーがやってきたのはWHOの研究機関。
「Z」は体に致命的な疾患を抱えた人間を無視することに気付いたジェリーは、ここで「死に至らない程度の」ウィルスを投与することで「Z」から逃れられるかも知れない可能性に懸けます。
ここでは休眠中(獲物がいないと「Z」は活動停止する)の「Z」に見つからないように、音を立てずにウィルス保管庫へたどり着かなければなりません。
このクエストはダウンタウンの「笑ってはいけない24時」の肝試しコーナーへのオマージュで間違いない。
音立てたりビビったりして「Z」に気付かれたら藤原の声で「ブラピ~アウト~」ですわ。
関係ないけどドアの前で「噛んだろか~」と歯をカチカチ言わせてウロウロしてるゾンビは無駄にかわいい。
これはたぶん間寛平の「血ぃ吸うたろかあ~」ですね。
続編作る気満々のラスト
ラストは当たり前のように「続編ありき」の仕上がりになっていますが、2019年2月に製作立ち消えが決定したようです。
もうこれ系作ってもたぶん当たらないから止めた方がいいんじゃない?
映画【ワールド・ウォーZ】の感想一言
絶対ラジー賞獲ってると思ったら獲ってなかった。
(この年の最低スクリーンコンボ賞には【アフター・アース】のウィル・スミスとジェイデン・スミスが入ってる。強敵)
映画専門雑誌「映画秘宝」の2013年トホホ映画1位にはしっかり選出されています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。