【脱出(1944)】ローレン・バコール

【脱出(1944)】あらすじと感想。ハンフリー・ボガート&ローレン・バコール版ね

【脱出(1944)】ローレン・バコール

1944年/アメリカ/監督:ハワード・ホークス/出演:ハンフリー・ボガート、ローレン・バコール、ウォルター・ブレナン、シェルドン・レナード、ドロレス・モラン、ダン・シーモア

注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!

 

【脱出(1944)】ローレン・バコールとハンフリー・ボガート
©To Have and Have Not/脱出より引用

ハンフリー・ボガート主演」、もしくは「ハンフリー・ボガートとローレン・バコール共演」と言うよりは、実際問題「ローレン・バコール主演」と言い切っちゃいたい衝動にかられる映画。

それほど“目線 ザ・ルック”と呼ばれた上目遣いと低音ハスキーボイスが特徴のローレン・バコールが輝いています。

 

この頃すでに1942年の【カサブランカ】の成功で大スターに上り詰めていたハンフリー・ボガートと、これが映画初出演となるモデル出身のローレン・バコールが、のちに25歳差婚をするきっかけを作っためでたい映画、【脱出(1944)】です。

 

 

 

映画【脱出(1944)】のあらすじザックリ

1940年夏、ヴィシー政権下にあるフランス領マルティニク島で、アメリカ人のハリー・モーガンは釣り船の船長として気ままに暮らしていた。ある日ハリーが住んでいるホテルの主人からレジスタンスの密航に協力するよう頼まれる。一旦は断ったハリーだったが政府の非道な仕打ちに憤り、依頼を受けることにする。

 

 

あっけなく幕を閉じる脱出(?)劇

原作はアーネスト・ヘミングウェイの小説「持つと持たぬと」ですが、何から何まで大幅に変更されて原型をとどめていません。

まず舞台となるのが「フロリダ&キューバ」から「ヴィシー政権下のフランス領マルティニク島」に変更、そして主人公のハリー・“スティーヴ”・モーガン(ハンフリー・ボガート)は「家族持ち」から「独身貴族」に変更、さらに原作には登場しないヒロインのマリー・“スリム”・ブロウニング(ローレン・バコール)はやたらと存在感を出してくる。

【脱出(1944)】ウォルター・ブレナンとハンフリー・ボガート
©To Have and Have Not/脱出より引用

釣り船の船長稼業をしているスティーヴは、顔見知りのホテルのオーナーからレジスタンスの密航の手助けを頼まれます。政治問題を嫌うスティーヴは一旦これを断りますが、金に困り仕方なく手を貸すことに。

「仕方なく」のクセに裏では人情味溢れるってのはもはやハードボイルドの定石ですけども。

結局はホテルに潜伏しているレジスタンスを隠し通し、彼らがホテルから脱出して悪魔島に幽閉されている同志を救いに行く作戦にも協力するスティーヴ。

【脱出(1944)】ローレン・バコールとハンフリー・ボガート
©To Have and Have Not/脱出より引用

まあね~、公開当時(1944年頃)はもう、とにかくボギー(ハンフリー・ボガートの愛称)を出してカッコいい彼さえ映っていればヒットしたんでしょうねどね。それにしても物語としては雑過ぎて居眠りしそうにならないでもない。クライマックスなんて思わず吹き出すほどのギャグな仕上がりですよ。

密航中の海上で派手なドンパチでも繰り広げてくれるのかと思ったら、ボギーが拳銃一丁で警察を脅して万事解決

信じられます?

主人公が警察を銃で脅して密航を見過ごさせて終わるんですよ?

そんな禁じ手ある?「あとでどうなっても知らんぞ」とか言う雰囲気でもないし、これにてレジスタンスもボギーも実質無罪放免。しかも舞台はホテルのボギーの部屋。ドラマティックでも何でもない。

 

ただし、拳銃をぶっ放す時のボギーはどうしてもベタにかっこいい。

【脱出(1944)】ローレン・バコールとハンフリー・ボガート
©To Have and Have Not/脱出より引用

…うん、やっぱりそういうことですよ。

ボギーをカッコよく撮るための映画ですわ。

 

 

デカい肩パットを着こなすローレン・バコール

前述のとおり、当初はボギーを出して彼さえカッコよく撮ればヒットするわって感じの企画だったんでしょうけど、この映画で意外にもすんごい存在感を発揮して一躍スターダムにのし上がるのが当時無名だったローレン・バコール。

【脱出(1944)】ローレン・バコール
©To Have and Have Not/脱出より引用

ボギーのプロモーション・ビデオを撮ろうと思ってたのにローレン・バコールに食われてしもたやんけどないすんねんドアホ、みたいなね。

超合金ロボ顔負けの肩パットからの細すぎるウエストへの高低差がよ。スーパーモデルかよ。

 

純愛だった歳の差カップル

【脱出(1944)】でスリムを演じたローレン・バコールは、4度結婚した名優ハンフリー・ボガートの最後の妻です。その年の差なんと25歳

【脱出(1944)】ローレン・バコールとハンフリー・ボガート
©To Have and Have Not/脱出より引用

2人は映画公開の翌年の1945年に結婚しましたが、ボギーは1957年に亡くなっているので、結婚生活はわずか12年。その後バコールはジェイソン・ロバーズと再婚するも数年で離婚。

ジェイソン・ロバーズってあれですよ、【ウエスタン(1968)】に出てくる「意外と話の分かる山賊シャイアン」です。

【ウエスタン】シャイアン役ジェイソン・ロバーズ
©「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウエスト」公式ページより引用
朱縫shuhou
…?
ちょっとボギーに似てね…?

絶対そう思いますよね?

当の本人(ローレン・バコール自身)も「私はジェイソン・ロバーズにボギーの影を追い求めてしまった」と自伝の中で認めています。

 

セレブの「余りにも離れている年の差婚」って聞くと、なんだか金の匂い漂う軽薄なイメージだったりするものですけど、ボギーとバコールは(…いや、ボギーは4回も結婚してるんで分かりませんね、少なくともバコールは)、心の底からボギーの事を愛していたんでしょう。

「別の男性に死んだ夫の影を求める」だなんて、泣かせるやないの。

【脱出(1944)】ローレン・バコールとハンフリー・ボガート
©To Have and Have Not/脱出より引用

女性版ハードボイルドのようなローレン・バコールが映画のラストで見せる笑顔は、どこにでもいる二十歳の女子みたいにあどけなくてめちゃくちゃ可愛い。

実生活でもボギーの前でだけはこんな笑顔だったのかも知れませんね。

 

 

映画【脱出(1944)】の感想一言

朱縫shuhou

ボギーとバコールはその後【三つ数えろ(1946)】【潜行者(1947)】【キー・ラーゴ(1948)】で立て続けに共演。

今ではスペンサー・トレイシーキャサリン・ヘプバーンのように、公私ともにパートナーだったことで知られるハリウッド・セレブの代表格になっています。

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【三つ数えろ】ハンフリー・ボガートとローレン・バコール

 

 

 

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