1932年/アメリカ/監督:W・S・ヴァン・ダイク/出演:ジョニー・ワイズミュラー、モーリン・オサリヴァン、C・オーブリー・スミス、ニール・ハミルトン
注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気にせず好きなこと書いてます!未視聴の方はご注意ください!
印鑑とか彫刻細工とか、バブリーな時代にはいたる所で見かけた「象牙」も、近年すっかりお目にかかることがなくなりました。
国際取引は一切禁止になりましたし、今手に入れようと思ったらさぞかし高値をふっかけられるんでしょうね。
そんな象牙がまだまだ普通に売買されていた時代のお話、【類猿人ターザン】です。
映画【類猿人ターザン】のあらすじザックリ
ターザンを演じること12回!元水泳選手ジョニー・ワイズミュラー
「ターザン」って何のことだか、もちろんご存知ですよね。
そうです、特徴的な雄叫 びをあげてジャングルを縦横無尽に飛び回る野生児です。
え?
雄叫びが違う?
ああごめんなさい、これジェロニモでしたわ。
もとい、こうですねターザンは。
ターザンを演じたジョニー・ワイズミュラーは元水泳の金メダリスト。道理で見事な逆三角形。湖でワニに襲われてクロールで逃げ切る超人技にも納得。
ジョニーは実に12作に渡ってターザンを演じています。
- 1932年【類猿人ターザン】
- 1934年【ターザンの復讐】
- 1936年【ターザンの逆襲】
- 1939年【ターザンの猛襲】
- 1941年【ターザンの黄金】
- 1942年【ターザン紐育へ行く】
- 1943年【ターザンの凱歌】
- 1943年【ターザン砂漠へ行く】
- 1945年【魔境のターザン】
- 1946年【ターザンと豹女】
- 1947年【ターザンの怒り】
- 1948年【絶海のターザン】
私は本作【類猿人ターザン】しか観たことがありません。
なんとなくタイトルだけを見て一番気になるのは10作目の【ターザンと豹女】。…もしかして猿に育てられたターザンに対して、豹に育てられた女が出てくるってこと?
むっちゃ観てみたいですやん。
本能的にメスを救うヒーロー、ターザン
野生児ターザン、その相棒のチンパンジー“チータ”、ヒロインのジェーン(モーリン・オサリヴァン)。
この程度の当たり前の基本設定しか知りませんでしたが、よくよく観ると結構シュールなお話です。
ジェーンの父親のパーカー(C・オーブリー・スミス)は象牙の売買で大金持ちになることを夢見てアフリカに滞在しています。そこへお転婆娘のジェーンがやってきて、「“象の墓場”探索隊」に加わり一緒にジャングルを探検するんです。
そして一行がジャングルの奥深くに足を踏み入れると先ほどの特徴的な雄叫びが聞こえ、猿のように木々をすり抜ける白人の青年ターザンが現れ、あっという間にジェーンをさらって逃げてしまいます。
この辺まではまあキング・コングと大差ないような気もするんですけど、このあとがシュール。
1933年/アメリカ/監督:メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザック/出演:フェイ・レイ、ロバート・アームストロング、ブルース・キャボット、フランク・ライヒャー注※このサイトは映画のネタバレしようがしまいが気に[…]
このあと、あろうことかターザンは、ジェーンを自分の巣穴に引きずり込み体を押さえつけレイプしようとするんです。
いえ、正確には動物的本能で、手に入れたメスと“交尾”をしようとする。
ジェーンに泣いて拒否されたことで一旦引き下がるターザンでしたが、その後も彼が知る限り唯一のメスであるジェーンを執拗に付け狙います。
こうなってくると「英雄ターザン」に対する認識も少し変わってくるような…。
凶暴な小人族(食人族?)にさらわれたジェーンを助けようとするのも、愛とか恋とか以前に自分のメスを守ろうとしてるだけなんじゃない?
2人が無邪気に池でじゃれあう場面でジェーンが「もう!いたずら盛りの子供みたいなんだから!」とかなんとか言っていますが、いやいやいやいや、理性を持たず本能丸出しの成人男性に向って「子供」だなんて、甘っちょろい勘違いも甚だしい。
ジェーンは無垢な子供と遊んでるつもりでしょうが、ターザンなんてもう絶対下半身ギンッギンやからね。
ターザンが「ただ人語を話せないだけの健康な男(しかも超野生 )」であることを忘れたらあきませんよお嬢さん。
まあその後木の上でいたした2人は子孫繁栄の本能を満たすことができてめでたしめでたしってお話ですわ(ホンマか!)。
映画【類猿人ターザン】の感想一言
ヒロインのジェーンを演じたモーリン・オサリヴァンは、【ローズマリーの赤ちゃん】の主演女優ミア・ファローのオカンです。
母娘そろってエロティシズムを感じさせる役柄がお得意のようで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたが大好きです。